千葉県報道関係各位

千葉県議選立候補者に対する

千葉県政務調査費に関するアンケート結果について

2007.4.5

千葉県市民オンブズマン連絡会議

 

 議員および会派に交付される政務調査費について、全国市民オンブズマンは毎年継続して情報公開請求し、結果を公表してその改善を求めてきましたが、いまだに千葉県議会では領収書、活動報告書などの公開がなされていません。大阪市や品川区など15の自治体で裁判や住民監査請求による政務調査費の不正使用が指摘され、多くの自治体ではより公開度を高める政務調査費のあり方を検討し、実行されています。

都道府県レベルでは、2007年度に10府県、7政令市が金額制限を含めた領収書の添付、公開が新たに行われています。しかし千葉県議会や議会事務局は、見直しについて検討をすら行っていない、と回答しています。

 そこで、4月8日投票の千葉県議会議員選挙に立候補されている各候補者は、この問題をどのように考え、立候補されているのか、アンケートをお願いしました。 

アンケートの依頼は、立候補予定者が出揃ったと判断される段階の、2007年3月28日から立候補予定者の事務所にFAXで送付し、4月2日までにFAXで回答されるよう、お願いしました。その後、立候補届けの段階で5名の立候補者があり、158名に発送しました。

回答は、3月28日から4月2日にかけ、逐次受信しました。3日の段階で未着の立候補者には、事務所責任者に回答の意思を電話で確認しました。遅れて回答されたかたを含め4月4日16時に締め切り集計しました。

送付したのは立候補者全員で、158名。回答は129名で、回答率は82%でした。回答の集計結果は別表のとおりです。回答の概要を以下にお知らせします。

 

千葉県議会議員選挙立候補者からの回答の概要

 

結果について

    アンケート設問の趣旨は、千葉県議会政務調査費の透明性を向上させてほしい、候補者はどのように現状を改善させようと考えているか、投票前に把握し、当選後に誠実に実施してほしい、ということでした。

結果は、129名と期待した以上の皆さんが回答してくださいました。

最大会派の自由民主党は、自由民主党千葉県支部のコメントをもって個々の回答としてほしい、との申し入れなので、その取扱いとしました。しかし、8人の方からは別に回答をいただきました。この行動を私たちは評価します。

 

設問1の「当選後、領収書を全部公開するつもりがありますか」にたいして、「ない」と答えた方は2名でした。ほとんどの方は、公開すべし、との回答で、自民党の8名の回答者も全員が公開すべし、でした。

 

設問2の「当選後、領収書公開を義務づける条例改正案を提案する意思はありますか」の設問には「ある」と答えた方は64名でした。条例を提案し可決できる人数といえます。議会の対応に期待します。

 

設問3の「政務調査費の支出明細書(個別の支出ごとに年月日、摘要、相手方、金額等を記した支出明細書)を作成し、情報公開条例の対象文書とすすることについて」の設問には、ほとんどの方は賛成でしたが、いずれにも反対の2名を含め10名の方が公開に反対とされました。全国の自治体の動向をよく理解していただきたいと考えます。

 

設問4の「具体的事例などを詳しく記載した独自のマニュアル(全国都道府県議会議長会作成のモデル案でなく)を作成することについて」大部分のかたは賛成でしたが、「反対」とその他をあわせ14名の反対がありました。マニュアルの理解が進んでいないことがこの回答になったものと判断します。

 

設問5の「1~4の回答内容と会派での決定が相違した場合にはどのように行動しますか」に対して、会派を離脱してもご自分の考えに従う、と6名のかたが回答されました。地方自治の向上を求められている現状から、これからの議員のあるべき姿、と心強く受け取りました。

ご意見欄に書かれたコメントに、

 

自民党千葉県支部連合会から、個々の回答に代えるものとして「政務調査費について」(平成19年4月1日)とする文書が送付されました。趣旨は、適正に運用されているが、制度について、検討、改善の必要性があることは認識するものの、選挙後の新体制のもとで、党として考え方を検討、集約したい。と結んでいます。改善の提案や、時期など具体的な内容は見られず、県議会の最大会派として活動されてきた責務を全うされているとは思われません。新議会では早急な「党として考え方を検討、集約」され、県民の要望にこたえていただきたいと考えます。

 

                         問い合わせ先 : 担当―村越

            電話 : 090-9367-3798

 

 

 

 

    設   問

 

自由民主党

無所属 

民主党

日本共産党

公明党

市民ネットワーク千葉県

社会民主党

水と緑の会

ネット・無所属市民の会

合計

1

 

当選後、領収書を全部公開するつもりがありますか

ある

8

23

23

8

0

4

4

1

1

72

   

ない

0

1

1

0

0

0

0

0

0

2

2

当選後、領収書公開を義務づける条例改正案を提案する意思はありますか

ある

3

19

23

8

1

4

4

1

1

64

   

ない

1

3

1

0

1

0

0

0

0

6

3

政務調査費の支出明細書(個別の支出ごとに年月日、摘要、相手方、金額等を記した支出明細書)を作成し、情報公開条例の対象文書とすすることについて

賛成

5

19

22

7

1

4

4

1

1

64

   

支出明細書の作成には賛成だが公開対象文書にすることに反対

2

4

1

1

0

0

0

0

0

8

   

いづれにも反対

1

0

1

0

0

0

0

0

0

2

4

具体的事例などを詳しく記載した独自のマニュアル(全国都道府県議会議長会作成のモデル案でなく)を作成することについて

賛成

5

17

18

8

2

4

3

1

1

59

   

反対

1

0

1

0

0

0

0

0

0

2

   

その他

1

5

4

0

1

0

1

0

0

12

5

1~4の回答内容と会派での決定が相違した場合にはどのように行動しますか

会派に従う

7

5

13

3

1

0

0

0

0

29

   

会派を離脱する

0

3

1

0

1

1

0

0

0

6

   

その他

1

13

9

5

0

2

4

1

0

35

 

回答数

 

60

8

24

24

8

3

4

4

1

1

129

 

立候補者数

 

60

41

32

8

7

4

4

1

1

158